生存記録

食べたものや日記を書いています

7月14日

今日はアクロポリスに行くぞと意気込み、日差しに負けず現地に辿り着いたらチケット購入直後に施設が臨時閉鎖された。どうやら熱波が酷すぎて、倒れた人がいたらしい。赤十字の車が無料で水を配っていた。

それなら屋内の施設で涼もうと新アクロポリス博物館へ。残念ながらそこまでエアコンが効いているわけではなかったけれど、アクロポリスの出土品などが多数展示されていて見応えは充分だった。しかしこれだけの数が発掘されるとなると、研究や保存などかなりのコストがかかっていそうだなとつい考えてしまう。

ランチはすぐ近くにある食堂のようなところで食べた。野菜をチキンでくるんだ料理で、とても美味。観光地といえど、このあたりの店はみんな愛想がいいように思う。昼過ぎにあるレストランの前を通ったら店の名刺を渡され、熱心に勧誘されたので夜に訪れたら「友達がきてくれた」と言って喜んでいた。

臨時閉鎖されたアクロポリスについてはニュースになっていた。ギリシャだけでなく、ヨーロッパ各地で猛暑になっているらしい。夕方に再開したので再び気合を入れて行ったものの、暑さは衰えず、誰もがぜいぜい息をして日陰を見つけては休憩していた。私も持っていた手ぬぐいに飲み物をひたして、顔や首にあてながら丘を登った。ここでさすがに頑張りすぎたと反省。明日はもっと体調に気をつけたほうがよさそう……。熱中症だけは避けたい。

パルテノン神殿は絶賛修復中で足場が組まれていたものの、実際に目にすると壮大で、こんな古いものが街を見渡せるところにずっと佇んでいるという事実に圧倒される。略奪や破壊の歴史を乗り越えた力強さがある。大英博物館が所有しているパルテノン神殿の一部について返還を協議中らしいので、前向きに進んでほしい。

それにしても、ヨーロッパの熱波がここまで暑いものだったとは……と唸ってしまう。これじゃ夏休みはヨーロッパなんて誰も考えなくなる。カナダに行ったほうが楽に過ごせるんじゃないだろうか。熱波は地球温暖化が影響しているらしいけれど、10年20年では解決できなさそう。

これまで海外旅行といえば大抵年末か、あるいは9月末のシルバーウィークだった。その行動はある意味正しかったと思う。けれど夏に旅行するとそこら中が観光客でみんなうきうきしているので、それはそれで可愛らしいのだった。